緩和ケアは、病初期から入院・外来、在宅療養などの場を問わず、いずれの状況でも受けることができます。
病院や診療所に定期的に通院して緩和ケアを受ける方法と、訪問診療や訪問看護などを利用し自宅で緩和ケアを受ける方法があります。また、ホスピス・緩和ケア病棟に入院して専門的に緩和ケアを受ける方法もあります。
➀病院や診療所に通院して緩和ケアを受ける
病院や診療所に通院しながら痛みや吐き気などのつらい症状や、不安や気がかりなどを相談し緩和ケアを受けることが出来ます。また、地域がん診療連携拠点病院では専門の『緩和ケアチーム』のサービスを受けることが出来ます。
➁自宅で訪問サービスを利用し緩和ケアを受ける
●通院が難しくても、自宅で様々な訪問サービスを利用し緩和ケアを受けることが出来ます。
●訪問診療、訪問看護、訪問介護、訪問薬剤師、訪問リハビリテーションなどがあります。ケアマネージャーが調整役を担います。
【メリット】患者さんが住み慣れた場所で生活できることです。面会などの制限がなく家族や友人と充実した時間を過ごせます。
【デメリット】家族の介護の負担です。家族の病気や仕事など介護の負担が大きい時には、一時的に入院する(レスパイト入院)などの対応、介護保険をはじめとした介護負担を軽減するための公的なサービスを利用し負担を最小限にできます。
➂入院して専門的に緩和ケアを受ける
●緩和ケア病棟(ホスピス)は、緩和ケアを専門的に提供する病棟です。
●一般病棟や在宅緩和ケアでは対応困難な身体と心のつらさがある患者さんへの対応や、人生の最期の時期を穏やかに迎えることを目的とした入院施設です。
●緩和ケアの専門的な知識・技術をもった医師が診察にあたり、看護師数も一般病棟より多い傾向にあります。栄養士、理学療法士、医療ソーシャルワーカー、ボランティアなどと協働して多職種によるチームケアがなされています。
一般病棟や在宅緩和ケアでは対応困難な身体と心のつらさがある患者さんへの対応や、人生の最期の時期を穏やかに迎えることを目的とした入院施設です。
緩和ケアの専門的な知識・技術をもった医師が診察にあたり、看護師数も一般病棟より多い傾向にあります。栄養士、理学療法士、医療ソーシャルワーカー、ボランティアなどと協働して多職種によるチームケアがなされています。
病室は多くが個室であり、病室の中に家族がくつろげるスペースがあるなど、プライバシーに配慮された構造になっています。
家族が宿泊できる家族室や家族風呂、家族が調理できるキッチン、談話室などもあります。また、七夕やクリスマスなど季節ごとの行事や、音楽会などのレクリエーションを行っていることも多いです。