【医療コラム】骨を強くする食事って?~食事で骨粗鬆症を予防しよう~

骨粗鬆症とは、骨が弱くなって骨折しやすくなる病気です。特に女性は加齢により女性ホルモンが減少することで、骨粗鬆症になりやすくなってしまいます。骨粗鬆症による骨折は、寝たきりや要介護の原因となるため、その予防はとても大切です。
今回は、食事で骨粗鬆症を予防するポイントをご紹介します。
骨粗鬆症とは、骨が弱くなって骨折しやすくなる病気です。特に女性は加齢により女性ホルモンが減少することで、骨粗鬆症になりやすくなってしまいます。骨粗鬆症による骨折は、寝たきりや要介護の原因となるため、その予防はとても大切です。
今回は、食事で骨粗鬆症を予防するポイントをご紹介します。
バランスの良い食事とは、ご飯やパンなどの主食、お肉やお魚などたんぱく源になる主菜、野菜やきのこ、海藻のようにビタミン・ミネラルや食物繊維が多い副菜が揃った食事のことです。
食事のバランスを整えた上で、意識して摂りたい栄養素が3つあります。それは、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKです。
カルシウム
「骨にはカルシウムが良い」というのは皆さんもご存じかと思います。カルシウムは、骨の材料になるため骨密度の維持には欠かせません。
カルシウムを多く含む食品は、牛乳・乳製品、大豆製品、魚介類、緑黄色野菜、海藻類です。特に牛乳・乳製品は、体への吸収率が高いため、牛乳を飲んだり、ヨーグルトやチーズを食べるなど、意識してとりたい食品です。
牛乳の1日の目安量はコップ1杯(200ml)程度です。乳製品が苦手な方は、スキムミルク(脱脂粉乳)を料理に取り入れる方法もあります。
ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨を強くする働きがあります。ビタミンDを多く含む食品は、魚やきのこ類です。特にしいたけは、日光に当てるとビタミンDが増えるため、干ししいたけがおすすめです。
カルシウムの多い食品と一緒に摂ることで、吸収率をアップしてくれます。また、ビタミンDは日光に当たることで人の体内でも作られるため、昼間は外に出たり、カーテンを開けて日光を浴びるようにしましょう。
ビタミンK
ビタミンKは、摂取したカルシウムを骨に取り込むのを助ける働きをします。ビタミンKを含む食品は、緑黄色野菜や納豆、海藻類などです。
ビタミンKは油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」なので、緑黄色野菜は炒め物など油を使って調理することで吸収されやすくなります。
※ただし、抗凝固薬のワーファリンを服用している方は、薬の作用を弱めてしまうので納豆は食べないようにしましょう。
最後に、食べすぎに注意したい食品もあります。
まずは、リンを多く含むインスタント食品・加工肉・スナック菓子の他に、アルコール、カフェインです。こちらはカルシウムの吸収を阻害する働きがあります。
次に、塩分の多い食品です。塩分の摂りすぎは、カルシウムの尿中への排出を促進してしまうので、減塩も意識していただければと思います。
執筆者:函館五稜郭病院 管理栄養士
掲載日:2025年3月31日