【医療コラム】糖質はがんの敵?糖とがんの関係について
「糖質を食べるとがんになる」「糖質ががんの原因」どこかで聞いたことはないでしょうか。糖質はがんのエサとなって、増殖を促しているのでしょうか?答えは「いいえ」です。
このような理論が議論されている一因として、「PET検査」というものがあります。
| ※PET検査とは:がん細胞は健康な細胞より多くのブドウ糖を取り込む性質があります。その性質を利用し、放射線フッ素を付加したブドウ糖を体内に注射して、がんの有無や広がり・転移はないかを調べる検査です。 詳細はこちらもご確認ください【PETセンター】 |
「PET検査」の理論からすると、ブドウ糖(糖質)はがんのエサとなり、増殖を促すように思われます。ここで、糖質と体の関係を改めて振り返ってみましょう。
そもそもブドウ糖(糖質)は、体を動かすための「燃料」です。人の体は無数の細胞が集まってできており、私たちが生きていけるのは、これら一つひとつの細胞の働きがあるからです。がんを患ったからといって、すべての細胞ががん化するわけではなく、体内では常に健康な細胞とがん細胞が共存しています。
がん細胞は健康な細胞に比べて増殖スピードが非常に速く、大量のブドウ糖を必要とします。同時に、アミノ酸や脂肪といった他の栄養素も必要としています。しかし、がん細胞と同様に、健康な細胞もまた生きていくために糖質を必要としているのです。
そのため、極端な糖質制限を行うと健康な細胞にも燃料が行き渡らなくなり、長期的には筋力低下や脳の機能低下を引き起こす可能性が高まります。また、がん治療中の方は通常よりも多くのエネルギーを必要とします。糖質を制限しすぎると必要なエネルギーを充足できず、栄養不足に陥る恐れがあります。その結果、治療の効果を十分に発揮できなくなったり、免疫力が低下したりする可能性も考えられます。
糖質は生きていくために必要な「燃料」です。極端な制限はせず、必要量を食べるようにしましょう。






