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【医療コラム】MRI室への金属の持ち込み

MRI検査を受ける際には、身に着けている金属製品を取り外すようお願いしております。

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MRI検査はとても強力な磁力を利用して行う検査です。その検査を行う上で、磁力と金属は切っても切れない関係です。当院にあるMRI装置は強力な磁石で代表的なネオジム磁石の数倍以上の磁力を24時間365日発生している装置です。

金属を付けたままの場合…

金属を検査室に持ち込んでしまうと、次のようなことが起こってしまう可能性があります。

①吸引

検査室に金属を持ち込んでしまうとその強力な磁力によって金属製品が急速に吸引されてしまいます。

怪我を負ってしまったり、金属製品や装置が破損してしまったりしてしまいます。

②熱の発生

吸引されず気づかないまま検査をしてしまうと、磁力により電流が発生してしまうことでその部分が発熱してしまい、火傷等の怪我を負ってしまいます。

③画像への影響

金属が磁場をゆがめてしまうため、うまく撮影できず診断の妨げになってしまいます。実際に果物のキウイにホチキスの芯を1本だけ貼り付けて撮影した写真です。

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1mmの太さにも満たないホチキスの芯が1本あるだけでこんなにも写真がうまく撮れなくなってしまいます。

意外な金属製品も…

アクセサリーや装飾品・カイロ、補聴器や腕時計等の機械類だけではなく、一見、金属が含まれているように見えないカラーコンタクトや化粧品、白髪用/増毛用パウダーのようなものにも金属成分が含まれているものがあります。

当院では、検査を受ける際には注意事項を記載した用紙をお渡ししておりますので確認の程お願いいたします。加えて、また、安全に検査を受けていただくため、再度問診をさせていただいておりますのでご協力お願いします。

執筆情報

執筆者:函館五稜郭病院 診療放射線技師

掲載日:2023年9月30日

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