【医療コラム】たんぱく質を摂取するポイント
筋肉や臓器の構成にかかせないたんぱく質ですが、摂りすぎるとデメリットがあることをご存じですか?健康を保つためにも、適正量を守ることが大切です。
今回はたんぱく質を摂取する際のポイントについて、管理栄養士の視点から解説します。
筋肉や臓器の構成にかかせないたんぱく質ですが、摂りすぎるとデメリットがあることをご存じですか?健康を保つためにも、適正量を守ることが大切です。
今回はたんぱく質を摂取する際のポイントについて、管理栄養士の視点から解説します。
1 腎機能を悪化させる可能性がある
2 腸内環境が乱れる
3 肥満を招く可能性がある
4 尿路結石症の原因となる
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」※1では、成人の摂取推奨量は次の通りです。
成人男性 | 18~64歳で65g、65歳以上は60g |
---|---|
成人女性 | 年代を問わず50g |
1 たんぱく質源の摂取は、1食当たり「手のひら」サイズにする。
2 たんぱく質はさまざまな食品から摂る。
3 三食に分けてバランスよく摂る。
プロテインは食事による不足分や、トレーニングのために多く摂る必要がある分を補うために活用するのがおすすめです。
トレーニングをする人でも、水分の代わりに常に飲むなどは避け、摂りすぎないように注意しましょう。
採血検査による、腎機能を表す指標は以下の通りです。健康診断結果などご覧の上、参考にしてみて下さい。
尿素窒素(BUN) | 8.0~20.0mg/dl |
腎機能が低下すると高値となるため注意が必要です。 |
---|---|---|
クレアチニン(Cre) | 0.61~1.04mg/dl | |
尿酸(UA) | 3.7~7.0ml/dl | |
eGFR | 90以上 |
60未満だと腎機能低下の疑いがあり注意が必要です。 |
1日に必要なたんぱく質量は、体格や活動量によって異なります。
過剰摂取は様々なデメリットがあるので、ご自身の必要な量に適した量を摂取してください。
また、主食や副菜と組み合わせてバランスの良い食事になるよう心がけ、健康な体を保ちましょう。
※1 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」策定検討会「日本人の食事摂取基準(2020年版)」2019年12月
執筆者:函館五稜郭病院 管理栄養士
掲載日:2024年5月10日