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【医療コラム】健康な生活のために”質の良い睡眠”をとりましょう

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睡眠不足と生活習慣病の関係

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肥満

睡眠不足が続くと食欲を増進させるホルモン「グレリン」が増え、食欲を抑えるホルモン「レプチン」が減ります。そのため、睡眠不足は食べ過ぎを招き、肥満になりがちです。

糖尿病

肥満が糖尿病の原因となることは知られていますが、睡眠不足はインスリンの働きを悪くします。

高血圧

睡眠不足では交感神経が優位な状態が長く続きます。血圧は交感神経が優位の場合に高くなるため、睡眠不足は血圧が下がりにくくなります。睡眠中に何度も目ざめる場合は、その間交感神経が優位に動くので睡眠の質も低下します。

睡眠時無呼吸症候群

夜間の無呼吸は睡眠不足を招きやすく、無呼吸を繰り返すと血液中の酸素濃度は30%前後下がってしまうことがあります。

また、突然血圧が上がったり、血流も早くなります。そのため心臓や脳に梗塞などの障害が起こり、命に係わるケースも考えらます。日中に眠気を感じることが多かったり、家族から無呼吸の指摘がある場合は、専門医に相談しましょう。

睡眠中行われていること

私たちの心身は、寝ている間にメンテナンスをしています。睡眠中に行われていることとして次のことがあげられます。

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①脳の休息 ②記憶の整理・定着

③疲労の回復 ④内臓や筋肉のメンテナンス

⑤ホルモンの分泌 ⑥免疫機能の維持・増強

などがあります。質のいい睡眠は健康生活の基本です。まずは自分の睡眠の状態を知り、自分に合った環境を考えてより質の高い睡眠を目指していきましょう。

参考資料

(1)公益社団法人 日本看護協会 編著「看護職の夜勤・交代勤務に関するガイドライン」

(2)西野精治「スタンフォード式 最高の睡眠」サンマーク出版, 2017年2月

(3)社会保険出版社「良い睡眠で快適生活(https://www.shaho-net.co.jp/suimin/)」2024年10月確認

(4)オムロン ヘルスケア株式会社「睡眠が健康に与える影響(https://www.healthcare.omron.co.jp)2024年10月確認

執筆情報

執筆者:函館五稜郭病院 保健師

掲載日:2024年10月30日

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