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【医療コラム】がんの放射線治療について

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放射線治療についてご存知ですか?切らずに行えるこの治療法が、患者さんの生活の質・就労支援・医療費抑制対策の観点から注目を浴びています。今回は、放射線治療について放射線治療科チームの一員である診療放射線技師からお話しいたします。

日本における放射線治療の活用

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がんの治療法の一つである放射線治療ですが、日本におけるがん患者さんへの活用率は海外の約半分です(厚生労働省健康局総務課がん対策推進「第3回がん対策推進協議会」2007年)。

背景には、放射線治療に関する認知不足や放射線へのマイナスイメージ、人材不足があるといわれています。

負担の少ない治療法

放射線治療は他の治療と比較して、次の理由で負担が少ない治療法と言われています。

  • ・体に優しい: 痛みがなく、臓器を温存しながら治療が可能です。
  • ・広範な適用: 手術が出来ない合併症などを持つ患者さんやご高齢の方にも治療可能な場合があります。
  • ・外来通院で治療できる: 1回約10分程度のため働きながら治療が可能です。
  • ・経済的: ほかの治療法(手術や薬物療法など)と比べ安価であることもあります。
  • ※患者さんの病気の進行度合いなどによって異なります

高精度放射線治療の発展

 高精度放射線治療(例:IMRT, SRT)などが発展し、従来の放射線治療よりもメリットが増えています。

  • 従来の放射線治療と比較して、
  • ・高線量照射:がん細胞に対する高い治療効果が得られる可能性があります。
  • ・副作用の低減:これまでの放射線治療よりも治療効果が良く、副作用を減らすことができます。
  • ・外来通院で治療できる:1回約10分程度のため働きながら治療が可能です。
  • ・経済的:ほかの主な治療法と比べ安価で
  • ※患者さんの病気の進行度合いなどによって異なります

函館五稜郭病院での放射線治療

当院は日本放射線腫瘍学会認定施設(2024年4月時点)※1として、がん患者さんに安全で効果的な放射線治療を提供できるよう取り組んでおり、高精度放射線治療の件数が増加傾向にあります。

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また患者さんにも放射線治療部門独自のアンケート行うなど、患者さん目線に立った医療の質向上に努めています。

出典・参考資料

1)公益社団法人日本放射線腫瘍学会「JASTRO認定施設一覧(2024年4月時点)」(https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/recognition/jastro/jastro.html#celistn01),2024年12月確認

執筆情報

執筆者:函館五稜郭病院 診療放射線技師

掲載日:2024年12月10日

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