【医療コラム】何種類のお薬を飲んでいますか?
高齢になるほどお薬の数は多くなる
一般的に、高齢になるほど複数の病気にかかるリスクが高まるため、高齢者では処方される薬剤数が多くなる傾向にあります。特に75歳以上の患者さんでは、約4人に1人が7種類以上の薬剤を処方されているという報告もあります。
一般的に、高齢になるほど複数の病気にかかるリスクが高まるため、高齢者では処方される薬剤数が多くなる傾向にあります。特に75歳以上の患者さんでは、約4人に1人が7種類以上の薬剤を処方されているという報告もあります。
ポリファーマシーとは「Poly(多くの)」+「Pharmacy(調剤)」の造語ですが、単に服用するお薬が多いことではなく、薬剤が多いことにより、薬物有害事象につながる状態や飲み間違い、残薬の発生につながる問題のことをいいます。
多くの病気による複数の医療機関や診療科の受診により、処方薬全体の把握が困難となり、処方される薬の種類が増えたり、同じ成分の処方が多くなることなどで生じます。
たびたび医療機関や薬局ごとにお薬手帳を分けている患者さんに遭遇します。これでは、他の医療機関でどのようなお薬が処方されているか把握できないため、ポリファーマシーの要因となってしまいます。お薬手帳は1冊とした上で、受診の際は必ずお薬手帳を持ち、かかりつけ薬局を利用するなどして、服用する薬について医師・薬剤師と積極的な情報共有を行ってください。
※ポリファーマシーについてより詳しく知りたい方は、厚生労働省「あなたのくすり いくつ飲んでいますか?」(外部リンク)もご参照ください。
執筆者:函館五稜郭病院 薬剤師
掲載日:2025年7月20日