【医療コラム】ダニが媒介する感染症のはなし
北海道で気を付けたいダニの種類と感染症
ヒトから吸血するのは「ヤマトマダニ」と「シュルツェマダニ」の2種類で、雌の成虫が吸血します(雄の成虫やシュルツェマダニの若虫もごく希に吸血します)1)。
渡島・檜山地方はヤマトマダニが多く生息しているようです。すべてのダニが病原体を保有しているわけではありませんが、道内での感染が推定されるダニ媒介感染症として「ライム病」「回帰熱」「ダニ媒介脳炎」「エゾウイルス感染症」があります2)。中でもエゾウイルスは2021(令和3)年9月にマダニが媒介する新たなウイルスとして(道内で)発見されました。
マダニはどのくらいの大きさ?刺されたらどうなるの?

マダニの人や動物への刺症例は、野外活動(農作業・キャンプ・登山等)や肌の露出が増える夏場にかけて多くなります。
マダニはわきの下、足の付け根、膝の裏、胸の下、髪の毛の中などに吸着後、吸血します。吸血前のマダニは約0.5cmと小さいですが、吸血後は約1.5cmになります。ペットボトルの蓋の径が約3㎝なので、その半分の大きさと考えれば肉眼で十分見えます。
刺されてしまったら「慌てず、引き抜かず、速やかに医療機関を受診(皮膚科など、ペットの場合は獣医師へ)」が原則です。受診時に次のことを医師へ伝えましょう。
①いつ刺されたか(日時)
②どこで刺されたか(場所)
③症状が出る前にどういう行動をしていたか(時間経過)
ダニ媒介感染症は、発熱や頭痛、筋肉痛など、風邪に似た症状から始まることがあり、進行すると意識障害や痙攣、麻痺などの脳炎を引き起こすことがあります。症状時は医療機関を受診してください。感染症に対しては特効薬がありませんので、症状に応じた治療が主となります。
今から出来る予防策

①野外活動時には肌(腕/足/首)の露出に注意!
~肌を露出する場合は虫よけ剤も効果的です
②帰宅後はダニの吸着有無の確認と室内持込を防止!
~ペット(犬・猫など)も人も同じです。上着(作業着)は玄関先で脱ぎましょう
③ワクチン接種で発症予防!
~ダニ媒介感染症流行地域への渡航前など。機会の前に済ませておけば、より安心です
厚生労働省や北海道のホームページ上で、各地域の感染状況や対策に関する正しい情報を随時提供しています。これらの情報を参考に、この夏も楽しく過ごしましょう。






