【医療コラム】まだまだ身近な病気「結核」
厚生労働省は毎年9月24日~30日を「結核・呼吸器感染症予防週間及び非結核性抗酸菌症啓発週間」として、結核や呼吸器感染症に関する正しい知識の普及と啓発を行う週間でした。

人から人への感染がある結核は「昔の病気」というイメージがあるかもしれませんが、日本では毎年新たに約10,000人の患者が発生しています。年齢別でみるとおよそ6割が60歳以上の高齢者ですが、近年は若年の外国生まれの患者の割合が増加しており、20-29歳の新登録結核患者の9割を占めています1)。
なお、「非結核性抗酸菌症」は「人から人へは感染しない」病気ですが、「結核」と混同されることで患者への差別や偏見につながる可能性があります。医療関係者は正しい知識を発信し、皆さんが正しい情報を得られることが大切と考えます。
結核に関する最新の発生状況や情報については、国立健康危機管理研究機構の感染症情報サイト2)や函館市保健所の公式インスタグラム3)で結核に関する情報提供を行っていますので是非参考にしてください。
結核はどのように感染するの?

結核患者の咳やくしゃみから出た結核菌が空気中を漂い、それを周囲の人が肺に吸い込むことで感染します。
感染しても全員が発病する(=病気になる)わけではなく、多くの人は自然治癒します。免疫力の下がる病気にかかっている人、高齢者や乳幼児は発病しやすく注意が必要です4)。
特に高齢者の場合は、過去の感染が後になって発病する場合があります。初期症状は風邪に似ており、2週間以上の長引く咳や微熱、体のだるさなどが特徴的です。高齢者の場合は咳や発熱などの典型的な症状がみられずに「食欲がない」「体重が減った」という症状だけで気づいた時には結核を発病していることがあります。また、結核は肺以外のリンパ節や腸など、全身に感染する病気でもあります。
早期発見・予防のポイント

● 2週間以上続く熱、体のだるさ、せき、痰の症状はありませんか?特に高齢者では食欲低下や体重減少など「いつもと違う変化」に注意し、気がづいたら医療機関を早めに受診しましょう
● 咳、くしゃみが出る時はマスクを着用して、咳エチケットを心がけましょう
● 年1回の健康診断(胸部レントゲン検査)を受診しましょう。早期発見につながります。






