前立腺肥大症のGreenLightレーザ療法
前立腺肥大症は前立腺の肥大により尿道が狭くなることで「尿の勢いが低下する、排尿が難しい、何度も尿意がある(頻尿・夜間頻尿)、残尿感がある」といった症状がある、男性特有の良性疾患です。
当院では、前立腺肥大症の治療に手術が必要となる方に対して、光選択的前立腺レーザ蒸散術(PVP)と呼ばれる、レーザによる治療を実施しています。この方法は他の外科的な治療に比べ、出血を抑えられるという利点があります。
今回当院では、高精度の治療と安全性の向上を目指して「GreenLight XPS(ボストン・サイエンティフィックジャパン㈱)」へ機器更新しました。従来の機器(HPS)に比べて、手術時間が短縮され、出力の強化により大きな前立腺にも対応できるようになります。
前立腺肥大症の治療は手術療法のみならず、お薬の内服や、生活習慣の見直しによっても、症状が改善できる可能性があります。
排尿にお困りの方は、まずは通院されている医療機関や、身近なクリニックにご相談されることをお勧めします。
道南・函館圏域においては、泌尿器科医が少なくなってきており、特に手術ができるような医療機関は多くはありません。
そのため当院泌尿器科にもたくさんの患者さんがご紹介・通院されていますが、当院ではなるべく手術が適応となるような、重症な患者さんを優先に治療を行っておりますのでご理解のほど、よろしくお願いします。
執筆情報
執筆者:函館五稜郭病院 泌尿器科・企画係
掲載日:2022年9月5日