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呼吸器外科専門医「専門研修基幹施設」に初めて認定されました

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 2023年1月1日に、函館五稜郭病院呼吸器外科は、呼吸器外科学会の認定する呼吸器外科専門医専門研修基幹施設として認定されました。
 この施設認定は、道内では3大学(札幌医科大学付属病院、北海道大学病院、旭川医科大学病院)以外では手稲渓仁会病院と市立札幌病院しか認定されておらず、道南地域においては初の基幹施設となりました。

※2023年4月時点の情報です(呼吸器外科専門医合同委員会 基幹施設・関連施設一覧より確認)

「呼吸器外科専門医」「専門研修基幹施設」とは

 呼吸器外科専門医とは『~専門医として必須な知識と技術を包括的に身につけ、国民の健康と福祉の増進に貢献することを使命~』(※呼吸器外科専門医合同委員会 呼吸器外科専門医研修制度整備基準より引用)とする、呼吸器外科のスペシャリストです。

 この専門医を養成する医療機関はいくつかの要件※1を満たし審査されることによって指定されます。

 当院ではこの要件を充足する体制を整え、取り分け手術件数は基準150例を大きく超える、年間200例以上の手術実績があります。

 また、当院では特に「多職種によるチーム医療」の充実化に取り組んでおり、病院の総合的な診療力が認められた部分も大きいと感じています。

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認定を受けて今後の抱負

 当院では肺がんの患者さんが多く、治療には多職種による診療が欠かせません、呼吸器外科としては手術の安全性を担保する面でも重要です。

 それを実現すべく、当院では「肺がん・呼吸器病センター」として、複数診療科の医師・看護師・理学療法士・管理栄養士等でチーム医療を組織化し、治療・看護・リハビリ・栄養など多方面からの診療の質向上に取り組んでいます。

 今後は新たに専門医の養成を通じて質の高い医療人を育成し、道南圏域に質の高い医療提供ができるよう尽くしていきたいと思います。

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脚注※1 基幹施設の認定要件

  • ①呼吸器外科診療に関連する診療科(呼吸器内科、放射線科、病理診断科)が設置されていること
  • ②施設機能:集中治療室など急性期重症患者の設備を備えていること
  •  医療安全管理、倫理、感染対策などの部門があり、実務とともに専攻医の研修が可能であること
  • ③専門研修基幹施設が中心となり、各専門研修施設が研修のどの領域を担当するかを専門研修カリキュラムに明示すること
  • ④指導体制:常勤の専門研修カリキュラム統括責任者1名と専門研修指導医が1名以上いること
  • ⑤手術実績:呼吸器外科手術を直近3年平均して150例/年以上有すること
  •  肺葉切除・区域切除の手術数が直近3 年平均して10例/年以上有ること
  • ⑥CPCや合同カンファレンスが定期的に開催されていること
  • ⑦医療安全、医療倫理、感染対策などの教育講演が定期的に開催されている。
  • ⑧National Clinical Database(NCD)の登録認定施設であること。

※ 呼吸器外科専門医合同委員会「呼吸器外科領域専門研修整備基準(2022年3月29日版)6.専門研修施設の要件①専門研修基幹施設の認定基準」より引用・抜粋

執筆情報

掲載日:2023年4月20日

執筆者:呼吸器外科科長・肺がん・呼吸器病センターセンター長 上原浩文

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