健康管理センター
日本人に多い疾患は、がん、脳卒中、心臓病などが挙げられ、その多くは「生活習慣病」と呼ばれているものです。健康診断や人間ドックを受けることで、これらの病気の早期発見・早期治療が可能になります。今回のTopicsでは、当院の健康管理部門である健康管理センターについてご紹介します。
健康管理センターについて
当院の健康管理センターは昭和59年に開設されて以来、約30年間、地域の皆さまの健康を守るため、健康診断や人間ドック等の事業を行ってきました。2015年現在の年間受診者数は、企業・学校健診で約1万8千人、人間ドックで約2千400人、PET/CTがん検診で約300人となっており、道南でも有数の実績を誇っています。
2006年には、がんの早期発見に役立つ高度医療機器PET/CTを道南で初めて導入し、地域がん診療連携拠点病院として、がんの検診にも力を入れてきました。
PET/CTはほぼ全身を調べることができる検査で、CTやMRI、超音波検査などと組み合わせ、より効率的ながん検診を可能にします。
受診者を配慮した改修工事
2014年に病院の増改築工事に伴いリニューアルを行い、各検査室へのアクセスの良い2階フロアへ移動。待合スペースは明るく温もりのある造りに全面改修を行いました。診察室や保健指導室は完全個室化し、問診・採血ブースなどの検査室には、周囲へ声が漏れないようパーテーションを設置しました。呼出しについても番号呼出しを採用し、受診者のプライバシーの確保を徹底しています。また、女性の方が安心して健診を受けて頂けるよう、女性専用の待合を新設したほか、マンモグラフィ検査や超音波検査は女性の技士が担当するなど、女性の受診者への配慮も行っています。
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待合スペースは温もりのある落ち着いた雰囲気に改修を行いました。
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女性の方でも安心して健診を受けられるよう、女性専用の待合スペースを新設。テレビや女性誌を配置し、待ち時間も快適過ごしてもらえるよう工夫しました。
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更衣室についても清潔感のある空間に改修した。
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受診者の方にはカードを配付して、番号での呼出しを行いプライバシーに配慮している。
質の高いフォロー体制
ハード面だけでなくソフト面の強化にも取り組んでおり、受診者に食事や運動などについての生活指導を行う保健師5名が「人間ドック健診情報管理指導士」の資格を取得。質の高い保健指導を行えるよう人材育成にも力を入れています。
異常所見が発見され、二次検査が必要な場合には、当院の外来でさらに詳しい精密検査を受けることができるよう受診者をサポートするための専用ダイヤルを設け、保健師による診療科の案内や受診手続きに関する情報提供・アドバイスを行うなど、手厚いフォロー体制を整えています。
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保険指導室。落ち着いた雰囲気の中、専門の資格を持つ保健師が生活習慣の改善のための保健指導を行います。
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問診や採血を行うスペースをブース化し、周囲に声が聞こえないよう環境を整備しました。
人間ドック健診施設機能評価認定施設へ
こういったさまざまな取り組みが評価され、2015年6月、当センターは「人間ドック健診施設機能評価」の認定を取得しました。この機能評価とは、人間ドックを実施している施設の評価を行うことで、質の改善活動を促し、受診者が安心して健診を受けられることを目的として、人間ドック学会と日本病院会が行っている外部評価のことを指します。評価を希望する医療機関を対象に実施され、書面審査と専門の審査員による訪問調査により、施設運営の体制や受診者の満足・安心、健診の質の確保という3つの観点から約100項目が審査されます。2015年10月現在、認定を受けた施設数は道内13施設で、道南地域では当院が初めての認定施設となりました。
人間ドック健診施設機能評価の認定証
当センターは、今後も地域の健康を守るため、受診者の皆さまが安心・満足していただける質の高い人間ドック・健診サービスを提供し、疾病の早期発見、健康増進に貢献して参ります。