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【医療コラム】”今はまだ”禁煙する気がない方へ

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このまま吸ってていいのかな…。長年吸っていても問題ない。今さら禁煙しても意味はない…と思っている方。禁煙はいつでも有益です。

今回は、禁煙を続けるとのどのような効果があるか、保健師が解説します。

禁煙の持続時間と効果

※Brunnhuber K, et al. Putting evidence into practice: Smoking cessation. BM J Publishing Group :5, 2007
直後 周囲の人をたばこの煙で汚染する心配がなくなる。
20分後 血圧と脈拍が正常値まで下がる。手足の温度が上がる。
8時間後 血中の一酸化炭素濃度が下がる。血中の酸素濃度が上がる。
24時間後 心臓発作の可能性が少なくなる。
数日後 味覚や嗅覚が改善する。歩行が楽になる。
2週間~3ヶ月後 心臓や血管など、循環機能が改善する。
1ヶ月~9ヶ月 せきや喘鳴が改善する。スタミナが戻る。気道の自浄作用が改善し、感染症にかかりにくくなる。
1年後 肺機能の改善がみられる。(※軽度・中等度の慢性閉塞性肺疾患のある方)
2~4年後 虚血性心疾患のリスクが、喫煙を続けた場合に比べて35%減少する。脳梗塞のリスクも顕著に低下する。
5~9年後 肺がんのリスクが喫煙を続けた場合に比べて明らかに低下する。
10~15年後 様々な病気にかかるリスクが、非喫煙者のレベルまで近づく。

喫煙による体への影響は自分だけの問題ではありません。御家族、周囲の人にも影響します。喫煙について、今一度考えてみませんか。

参考文献

1)Brunnhuber K, et al. Putting evidence into practice: Smoking cessation. BM J Publishing Group :5, 2007

2)厚生労働省 「生活習慣病予防のための健康情報サイト たばこ対策の推進に役立つファクトシート」https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/tobacco/t-04-0052025年6月確認

執筆情報

執筆者:函館五稜郭病院 保健師

掲載日:2025年6月30日

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