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シリーズ ロボット支援手術の活用-第1回 呼吸器外科領域-

 患者さんに負担の少ない低侵襲手術が普及しております。現在その主流である完全胸腔鏡下手術は、当院では2019年より本格的に導入し、現在呼吸器外科手術の9割は胸腔鏡手術で行っています。

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 胸腔鏡手術のメリットは低い侵襲性と高い整容性であり、傷の小ささ、胸壁へのダメージの少なさによる痛みの軽減、術後早期の回復がもたらされますが、直線的な鉗子を用いるため動作操作の制限という技術的欠点がありました。

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(現在の胸腔鏡下手術の様子)

 その欠点を補うべく、低侵襲性は維持したまま、3D両眼視下に多関節鉗子でより精密な動作を可能にしたロボット支援下手術は、肺癌および縦隔腫瘍に対して2018年より保険適応となりました。当科では、2021年より縦郭腫瘍に関してロボット支援下手術を開始し、非常に良好な成績を得ることが出来、無事に胸腔領域でのロボット支援下手術の保険収載施設認定を、道南で初めて取得いたしました。

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 この度当院に導入されるda Vinci Xiは、最先端の手術支援ロボットであり、現行機器よりも更に精緻な手術が可能となります。当科では、この手術支援ロボットの導入に合わせて、肺がん手術においても、より低侵襲な手術を患者さんにお届けすべく、導入を計画しております。

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執筆情報

執筆者:函館五稜郭病院 呼吸器外科科長 上原

掲載日:2022年8月18日

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