入院患者の転倒・転落による損傷発生率(損傷レベル2以上)
指標の説明・定義
入院中の患者の転倒やベッドからの転落は少なくありません。原因としては、入院という環境の変化によるものや疾患そのもの、治療・手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります。
転倒・転落の指標としては、転倒・転落によって患者に傷害が発生した損傷発生率と、患者への傷害に至らなかった転倒・転落事例の発生率との両者を指標とすることに意味があります。転倒・転落による傷害発生事例の件数は少なくても、それより多く発生している傷害に至らなかった事例もあわせて報告して発生件数を追跡するとともに、それらの事例を分析することで、より転倒・転落発生要因を特定しやすくなります。こうした事例分析から導かれた予防策を実施して転倒・転落発生リスクを低減していく取り組みが、転倒による傷害予防につながります。転倒・転落の損傷レベルについてはThe Joint Commissionの定義を使用しています。
2013年度からは、厚生労働省「医療の質の評価・公表等推進事業」に参加していた2010年度に計測していた損傷レベル2以上を、再度項目に加えることにしました。